鵞足炎 ③

 

安静 

 スポーツ障害であれば安静にさせ炎症軽減を図る。 

 

 

鵞足筋群の柔軟性改善 

 伸張肢位で原因である筋肉をストレッチする。 

→停止部の近位を圧迫し停止部に伸張ストレスが生じないようにする。(テニス肘のバンドのようなイメージ) 

 

 

膝関節伸展制限の改善 

 膝関節の完全伸展が行えない場合、靭帯による固定がないため不安定性が生じる。 

→ニーインなどの不良アライメント 

→関節不安定の代償として周囲筋肉のスパズム、側腹靭帯の緊張が生じる。 

  

伸展制限の原因については筋柔軟性や筋力などを評価して考察、介入を行う。 

 

 

 

アライメント改善 

○股関節 

 立位での骨盤前傾→股関節屈曲・内転・内旋(ニーイン)、膝関節伸展・外旋・外反・(トゥアウト)、足関節底屈、腰椎伸展の運動連鎖が起きる。 

→股関節屈筋群のストレッチ、体幹筋力練習(腹横筋、ドローインなど) 

 

  

○膝関節 

 Q角を改善するために 

 股関節内旋改善→股関節外旋可動域、外旋筋力練習 

 膝蓋骨高位→大腿四頭筋ストレッチ 

 下腿外旋改善→腸脛靭帯、外側広筋など外側組織の柔軟性改善 

 内側広筋のエクササイズにて膝蓋骨外方偏位を制動 

 

 

○足関節 

 持続的な距骨下関節の回内→下腿内旋+内側傾斜と前傾の増大→大腿骨の内旋、膝屈曲 

⇒下腿外旋・外反制動としてMCL、鵞足の負荷増大 

※足関節中間位でも背屈制限があれば膝屈曲となり負荷が増える。 

 

 

その他(参考になったことメモ) 

◎足背屈の最大可動域と足関節中間位での背屈可動域の差を見る。 

→距骨下関節での回内での代償が生じているか、前方のつまり感があれば距骨の後方移動が乏しいと評価する。 

 

◎足趾筋の筋力評価 
 筋力評価時の抵抗を末節骨にかけるか、基節骨にかけるか。 

→基節骨の時だけ弱ければ足底の筋(短趾、母趾屈筋や短小趾屈筋)の筋力低下を疑う。 
  アーチ保持が出来ていないことが推測される。 

 

◎ⅠB抑制の理論 
 筋腱移行部、腱骨移行部を刺激することで筋緊張をコントロールし臨床的には圧痛の改善や可動域の改善が期待できる。 

 

 

 

 

 

 

 

鵞足炎 ②

前回の記事に追記

 

鵞足炎とは
 変形性膝関節症やスポーツ膝障害として好発する疾患。しかしその発生機序は異なる。

 

 膝OAでは膝内反+下腿内旋 スポーツ障害膝では膝外反+下腿外旋のアライメント

→ニーイン&トゥイン Q Angleが増大し膝蓋骨の外側への不安定性が強くなる。

 

Q角

 膝蓋骨の中心と脛骨粗面を結んだ線⇔大腿直筋の長軸線 ⇒ 正常20~30度
 Q角が大きくなると外側不安定が増し膝前面痛症候群が生じやすい(脂肪体のインピンジなど)

 

膝蓋骨外側不安定性の素因

骨性要因
 ・大腿骨外側顆の低形成 ・膝蓋骨高位(四頭筋の柔軟性低下)

 ・脛骨粗面の外方偏移(脛骨外旋) ・下肢アライメント異常(大腿骨頸部の過前捻)

軟部組織性の要因
 ・全身弛緩性    ・内側膝蓋大腿靭帯の弛緩や断裂 

 ・内側広筋の機能不全 ・外側組織のstiffness (外側広筋、腸脛靭帯、外側膝蓋支帯)

 

鵞足筋腱と鵞足包や鵞足付着部への繰り返される摩擦or伸張ストレスが原因となる。

共通所見は鵞足部の圧痛と鵞足を構成する筋肉の伸張痛

 

鵞足を構成する筋肉
 薄筋、半腱様筋、縫工筋

→上記の筋を伸張させることで鵞足炎の鑑別テストとなる。

 

薄筋
 股関節外転+軽度伸展(非検査側は股外転固定すると◎)

 

半腱様筋
 股関節屈曲+内転(非検査側は股内転固定すると◎)

 

縫工筋
 股関節内転+軽度伸展(非検査側は股外転固定すると◎)

この姿勢から膝屈曲→伸展を行い疼痛が生じれば陽性。
鑑別テストは1つの筋のテスト肢位をとるとほかの筋が弛緩するため鑑別となる。

 

 

鵞足炎を生じている人と生じていない人を比較する研究では鵞足炎を生じている人は荷重時に大腿骨が脛骨に対して内側へ偏移していたとされている。この内側偏移により鵞足筋に対して繰り返し圧迫ストレスが加えられ疼痛が生じると考えられる。

 

 

 

 

 

 

 

鵞足炎 ①

鵞足炎とは
 変形性膝関節症やスポーツ膝障害として好発する疾患。しかしその発生機序は異なる。

 

 膝OAでは膝内反+下腿内旋 スポーツ障害膝では膝外反+下腿外旋のアライメント

 

 鵞足筋腱と鵞足包や鵞足付着部への繰り返される摩擦or伸張ストレスが原因となる。

 

 共通所見は鵞足部の圧痛と鵞足を構成する筋肉の伸張痛

 

鵞足を構成する筋肉
 薄筋、半腱様筋、縫工筋

→上記の筋を伸張させることで鵞足炎の鑑別テストとなる。

 

薄筋
 股関節外転+軽度伸展(非検査側は股外転固定すると◎)

 

半腱様筋
 股関節屈曲+内転(非検査側は股内転固定すると◎)

 

縫工筋
 股関節内転+軽度伸展(非検査側は股外転固定すると◎)

この姿勢から膝屈曲→伸展を行い疼痛が生じれば陽性。
鑑別テストは1つの筋のテスト肢位をとるとほかの筋が弛緩するため鑑別となる。

 

 

鵞足炎を生じている人と生じていない人を比較する研究では鵞足炎を生じている人は荷重時に大腿骨が脛骨に対して内側へ偏移していたとされている。この内側偏移により鵞足筋に対して繰り返し圧迫ストレスが加えられ疼痛が生じると考えられる。

 

 

 

 

 

 

 

足関節内反捻挫 ②

治癒過程

  1. 炎症期(約10日間)

  2. 増殖期(4~8週)

  3. 成熟期(約1年)
    競技復帰後も長期間にわたって続くことに留意が必要。

 

  • 急性期
    腫脹、安静時痛、熱感、発赤

  • 亜急性期
    腫脹が残存。安静時痛が軽減。
    →炎症が軽減していると判断し亜急性期とする。 

  • 回復期
    歩行時痛、腫脹が改善した状態。

  • 復帰準備期
    ジョギングを開始

 

時期ごとの治療の進め方

  • 急性期
    RICE処置、患部へのストレス軽減のため免荷、シーネなどで固定消炎鎮痛薬
     受傷時に末梢血管の損傷も伴うことからRICE処置が重要。受傷5日くらいまでは特に再出血が起こりやすいため挙上、アイシング(2時間で20分程度)を続ける。
     受傷直後から可動域を保つ機能的リハビリテーションが有用とされている。→管理下(リハビリ中など)では組織損傷に配慮しつつ機能回復を目的としたリハを行う。初期固定による不動で筋と皮下組織、皮膚の癒着が生じやすいため早期からの介入が重要。
     

  • 亜急性期
    腫脹軽減、機能低下防止を目的に物理療法(交代浴や超音波など)軽い運動療法
     足趾などの下肢の筋収縮を行い、下肢の血流改善を図る。この時原則として足関節は中間位または軽度背屈位(10度以上の足底屈はATFLを伸長するため禁忌)。例)タオルギャザーや等尺性収縮など。
     運動後はアイシングを行う。


  • 回復期
    1.足関節中間位での他動背屈、底屈を獲得する。(理想的なアライメントでの他動関節運動を獲得を目的に介入する。)
    背屈
     距骨の後方移動と前方のインピンジの改善が重要。①アキレス腱と脛骨内側の皮膚の癒着②下腿三頭筋と深部屈筋群間の滑走不全③屈筋支帯の癒着→組織間リリース、足趾運動などを行う。
     他動背屈での内反している場合は距骨後方移動制限があると考えられる。
    底屈
    6週間程度は20度以上の底屈や内がえしは行わない。①前脛骨筋腱と関節包の癒着②伸筋支帯と皮膚の癒着→組織間リリース、足趾運動(足趾屈曲+背屈+内外転)
    下腿外旋→足部回外でアライメント不良になるためまずは下腿外旋アライメントの改善が必要。→股関節外旋筋の強化、外側ハムストリングスなどの柔軟性獲得。

    2.理想的なアライメントと可動域を保つ筋機能獲得を目的に介入する。
    knee-out スクワット
    背屈に伴った距骨内旋を促し、股関節外旋筋と膝関節内旋筋の協調性の獲得を目指す。
    足趾伸展・開排でのスクワット
    足趾屈筋群が緊張(windlass機構)し足部アーチ(truss機構)を保持する練習。
    足趾伸展・開排でのヒールレイズ
    底屈での足部安定と外側重心の改善を目的として行う。


  • 復帰準備期
    直線でのランニング時の疼痛消失によって開始。直線でトップスピードまで可能であればスラロームやカッティング、ストップ動作を織り交ぜた動作練習を取り入れる。理想の動的アライメントであるか確認を行う。

 

 

 

 

 

 

足関節内反捻挫 ①

疫学

 全スポーツ外傷の10~30%、足関節外傷の70%以上を占めてスポーツ外傷で最も多い。
 しかし、受傷しても来院せず痛みに耐えつつスポーツ活動をしてしまうことがあり損傷した組織の治癒や機能回復が不十分のままであることが多い。
→疼痛や機能低下、捻挫の再発を招き、足関節不安定症に移行することがある。

 

受傷機転

 足底屈で内反可動性が高いため足底屈+内反で受傷が多い。その他は他者の足を踏んだり不整地での受傷が多い。

 足背屈時の距骨の後方移動制限によって足背屈位での内反動揺性が生じ受傷する症例も報告されており、受傷後にはそのことを考慮しなければいけない。

 

重症度


 内反捻挫では前距腓靭帯(ATFL)や踵腓靭帯(CFL)などを損傷する。重症度はⅠ~Ⅲに分類される。

  • 重要度Ⅰ度

    外側靭帯の部分損傷。軽度の圧痛、腫脹、機能低下。不安定性なし。

  • 重症度Ⅱ度
    外側靭帯の部分損傷(肉眼的な靭帯損傷)。中等度の疼痛、腫脹、皮膚の変色、機能低下。不安定性あり。

  • 重症度Ⅲ度
    外側靭帯の完全断裂。腓骨周囲の4㎝以上の腫脹、重大な機能低下と可動域制限。不安定性あり。

 

 

 

 

 

 

競技動作 ~サッカー~

競技動作と治療アプローチ ~サッカー~

 

キック動作の位相
  • アプローチ期
    助走~軸足が地面に接するまで。キックや状況によってない場面もある。

  • バックスイング期
    けり足が地面から離れて股関節が最大伸展するまで。
    軸足を大きく踏み出すことで股関節伸展を生み出し、骨盤は蹴り足側に回旋する。これによって胸椎と股関節の回旋が起こり支持脚側の肩~蹴り足股関節までアーチが形成される。

  • コッキング期
    股関節最大伸展から膝関節最大屈曲まで。
    蹴り足側の骨盤は前方に回旋し大腿部は前方に、下腿は後方にあることでムチのようにエネルギーを伝達する。

  • アクセレーション期
    膝関節最大屈曲からインパクトまで。
    大腿部は減速し、下腿が前方に移動する。

  • フォロースルー期
    インパクト以降。

インステップキックの特徴
 足関節底屈での動作のため後方部分でインピンジが生じやすい。

 

 強いキックを生み出すためには上記の一連の運動連鎖が重要になる。この運動連鎖にエラーが生じている場合、股関節屈筋や内転筋群、膝伸展筋群に負担が多くなってしまう。これによってパフォーマンスの低下やスポーツ障害を引き起こす要因になりうる。

 

 

 

 

ダンサーを診れる治療家になろう

ダンサーを診れる治療家になろう~診療からリハビリまで~  
日本足の整形外科学会 第19回 足の病気の専門家

 

バレエダンサーに多い疾患

→足・足関節に多い

→→オーバーユース>外傷

→→→疲労骨折、インピンジメント、滑膜炎、捻挫(内反捻挫)
※女性は後方インピンジメントほとんどで男性は前方インピンジメントもあり。
 女性はバレエシューズを用いてポワント、男性はジャンプが多いからと言われている。

 

女性の三主徴

骨粗しょう症←エネルギー不足→無月経骨粗しょう症
運動量が増えすぎたりバレエなど体形を気にしすぎてしまうことで陥ってしまう。
必要に応じて産婦人科の受診を進める必要あり。
バレエの大会ではBMIの下限が決められることもある。

 

後方インピンジメント(Dancer Heel)について

足関節底屈時に骨、軟部組織がインピンジメントが生じる病態。
多くの場合に長母趾屈筋(FHL)の腱鞘炎が併発するため手術の場合には同時に行うことが多い。

 

足関節の機能テスト

Domig(ドーミング)※足内在筋が使えているか
MP関節(中足趾関節)を屈曲し内外側縦アーチを作れるか確認。この時にIP関節(趾節関節)は屈曲しない!!

 

内在筋のエクササイズ

踵骨を遠位に離しながらDomig
そのまま足底屈して足の裏にしわになるような感じめっちゃ足がつる!!

Domingしながら母指球など浮きやすい位置にセラバンドを敷く。

 

 

感想

バレエ団専属のPTやダンスの学会があることに驚き、バレエの動作についてまったく知らないことを感じた。競技特性を知れば問題点を考察しやすいしゴール設定や負荷量を決めることが出来やすい。
いろんな分野があってどの分野でもプロフェッショナルはかっこいい。素晴らしいお話を聞けていい経験になった。成書だけでなく今回のような勉強会に参加することも積極的に行いアウトプットしていこう。
今年はバレエを生で観にいこうと決めました。