競技動作と治療アプローチ ~サッカー~
キック動作の位相
- アプローチ期
助走~軸足が地面に接するまで。キックや状況によってない場面もある。 - バックスイング期
けり足が地面から離れて股関節が最大伸展するまで。
軸足を大きく踏み出すことで股関節伸展を生み出し、骨盤は蹴り足側に回旋する。これによって胸椎と股関節の回旋が起こり支持脚側の肩~蹴り足股関節までアーチが形成される。 - コッキング期
股関節最大伸展から膝関節最大屈曲まで。
蹴り足側の骨盤は前方に回旋し大腿部は前方に、下腿は後方にあることでムチのようにエネルギーを伝達する。 - アクセレーション期
膝関節最大屈曲からインパクトまで。
大腿部は減速し、下腿が前方に移動する。 - フォロースルー期
インパクト以降。
インステップキックの特徴
足関節底屈での動作のため後方部分でインピンジが生じやすい。
強いキックを生み出すためには上記の一連の運動連鎖が重要になる。この運動連鎖にエラーが生じている場合、股関節屈筋や内転筋群、膝伸展筋群に負担が多くなってしまう。これによってパフォーマンスの低下やスポーツ障害を引き起こす要因になりうる。